2018年08月13日

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観てきました。


先日、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観てきました。

すごく楽しく、そしてシリーズ中で一番ホラー色の強い作品でした。



鑑賞から一週間経っての更新作業なので、細部・・特に恐竜の名前などは、ほとんど忘れてます。

ですから今回は鑑賞時に購入したパンフレットと、『映画秘宝』8月号の特集記事などの力をお借りして書いていきたいと思います。

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まずは、ざっくりとしたあらすじから。

映画は前作『ジュラシック・ワールド』から3年後が舞台。

※参考:http://meshifuroneru.seesaa.net/article/434277453.html

序盤からすでに、恐竜たちの島(壊滅した元ジュラシック・ワールド)には大噴火の兆候が認められています。

このままだと残された恐竜たちが絶滅することは確実。

・・恐竜たちを救うべきか、それとも自然に任せ放っておくか?

公聴会に呼ばれ意見を求められたイアン・マルコム博士は自身の経験と持論「カオス理論」から「恐竜は絶滅するのに任せるべき」という立場をとる。

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その一方、前作でジュラシック・ワールドの管理責任者であったクレアジュラシック・ワールドの壊滅後に恐竜保護団体を設立。

イアン・マルコム氏の提言を基に国が下した結論は「恐竜は救出せず。」

その最終決定を不服として、彼女は恐竜たちの救出の道を探していた。

そこへ救いの手を差し出したのが名優ジェームズ・クロムウェル演じるベンジャミン・ロックウッド

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彼はその昔ジュラシック・パークを設立したジョン・ハモンド氏の共同経営者であったが、考え方の相違でジュラシック・パーク設立のプロジェクトから離脱した経緯があった。

その彼が、自ら設立したロックウッド財団の膨大な資金を恐竜たちの救出に提供することを申し出る。

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孫娘と一緒に広大なロックウッド邸に住んでいる彼は、病弱なため実質的な運営は若くて聡明なミルズに任せている。

そのミルズからクレアにあった依頼と提案・・。

オーウェン(クリス・プラット)をぜひチームに呼んで欲しい。」
「特別なラプトル、ブルーと気持ちを通わせられるのは彼しかいない。」
「今回は非常に時間が足りないが、なんとか最低でも11種の恐竜を救出したい。ブルーはその中でも特別な存在なんだ。」


こうして、丸太小屋(家とも言う)をのんびりDIYしていたオーウェンを無理やり巻き込んだクレア

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同行するのは恐竜保護団体で古生物専門の医療を担当している、気は強く根は純粋な女の子と、優しいがとにかく気が弱く、最後まで周りに振り回されっぱなしなコンピュータが得意のメガネ君。

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そして彼らを護衛するのは、見るからに「あなたたち悪役キャラですよね。前作のヴィンセント・ドノフリオみたいな立ち位置の人たちですよね。」という雰囲気をバリバリと醸し出し、後半でも一切それを裏切らない傭兵たちです。

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・・さあ!ここからスペクタクル感溢れる恐竜たちの救出劇が始まるんだよね。

と、ワクワクしながら鑑賞していると「あれ?まだ上映開始して1時間たってないよ。」ってところで島を脱出。

「あれれ? 大噴火前に恐竜たちと脱出できるかどうかがこの映画の最大のクライマックスになると思ってたのに。・・あと1時間、この先一体何があるの?」

・・・・実はこの先がこの作品のキモなんですね。

詳しく書くとネタバレになるので、この先は多少ぼやかしますが、ここからの舞台は前述の「ロックウッド邸」になるんです。

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このゴシック感溢れる、お城の地下に昔ロックウッドハモンドが、恐竜を作りだした最初の実験施設がああるんですね。

そこで作り上げられたモンスターは前作『ジュラシック・ワールド』で大暴れしたインドミナス・レックスラプトルのDNAを掛け合わせて作られたインドラプトル

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凶暴、残虐で俊敏。

しかも、インドミナス・レックスに比べてかなり小さいので、ロックウッド邸の中を縦横無尽に駆け回ることができるんですね。

ロックウッドの小さな孫娘が、現実逃避からベッドの中にもぐりこんだところに忍び寄る、インドラプトルの鉤爪。

・・このシーンなんてもう完全に悪夢ですよ。

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その他にも、恐竜を悪鬼のようなモンスターとして表現し、真夜中のロックウッド邸で人間どもを殺戮してまわるシーンは少し古いですがピーター・ハイアムズ監督『レリック』(1997年)を思い出しました。



ロックウッド邸に展示してある数々の恐竜の骨がまるで博物館のようで、なんだか雰囲気が似てるんですよね。



映画の中で唯一のお笑い担当の恐竜がスティギモロク

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囚われの主人公たちを、その石頭で解放してくれるんですね。


そして、この記事の前半で紹介したミルズ

『ロストワールド/ジュラシックパーク』(シリーズ2作目)でのインジェン社のインテリ若社長に雰囲気似てるなぁ、と思ったらやっぱり似た感じのゲスでした。

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彼がこの映画の中で行われる、人間のエゴを利用した陰謀の首謀者なんですね。


それから特別なラプトルのブルー

前作に引き続きこの映画でも彼(いや彼女か・・。)はやっぱりヒーローです。

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人間には全くなびかないですけど、やっぱり「ここだ!」というところで来てくれますね〜。



昨年鑑賞した『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は「予想外な展開」が狙いすぎた感がして、少々鼻についたんですが、この作品に関しては「予想外な展開」が非常に楽しく・・「そうか、そういう切り口があったのか。」という、してやられた感を強く感じました。

と、同時になぜ監督をJ・Aバヨナ氏に任せたのかが納得できました気がします。

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ファン・アントニオ・バヨナ監督。

この方は今作の前に長編映画の監督経験は3作品しかありません。

『永遠のこどもたち』2007年
『インポッシブル』 2012年
『怪物はささやく』 2016年

この3本です。

3作品に共通するのは子どもたちの心の動きの丁寧な丁寧な描写。


子どもは理性ではなく感情で動く動物です。

今作でもロックウッドの孫娘メイジーがモンスターに襲われ恐れおののいたり、恐竜たちと自分の自出を重ね合わせて感情的になる場面がありましたが、子どもの演出に手慣れている監督の手腕のおかげか、非常に自然に見えました。

ラストのメイジーの選択は人類にとって、とてもありがた迷惑な選択なんですけど「彼女の気持ちを考えたらしょうがないかな。」・・って、許しちゃうおじさんがここにいましたからね〜。


そして、ゴシックホラー要素の強い『永遠の子どもたち』、スペクタクルな超大作『インポッシブル』、CGを多用する『怪物はささやく』

3作品とも『ジュラシック・ワールド/炎の王国』には不可欠な要素をたっぷり含んでいる映画なんです。

前作『ジュラシック・ワールド』の監督コリン・トレヴォロウ氏は、今回製作にまわりバックアップに徹しましたが、この選択は大正解だったと思います。




前半は前作同様のスペクタクル感満載のアクション大作、後半は一転して古城を舞台にしたゴシックホラー感満載のモンスター映画。

一粒で2度おいしい『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の紹介記事でした。

次回作・・・いったいどうなるのか、全く予想がつきません。





最後に蛇足をふたつ。

蛇足@:オープニングが潜水艇から始まるんですけど、潜水艇から始まるモンスター映画って、雰囲気があってなんかいいですよね〜。

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例:『ガメラ3』『ザ・デプス』など。


蛇足A:今回の記事を書くにあたって、未見だった『インポッシブル』を鑑賞したんですが、おかげでバヨナ監督の作品すべてにジェラルディン・チャップリンが出ていることに気が付きました。

わたしはこの方のことを、それほど知っているわけではないのですが、あの有名な喜劇俳優チャールズ・チャップリンの娘さんです。

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ジェームズ・ガン監督マイケル・ルーカーフランク・ダラボンにはジェフリー・デマン

お気に入りの俳優を、ちょい役でも必ず自分の作品に登場させる・・そんな義理堅い監督さんも少なくないんですね。

そういった、「この監督には、お気に入りのお抱え俳優がいるんだ〜。」って発見することも、わたしの映画鑑賞時のささやかな楽しみです。



最後はいつもの通り、横道にそれましたが、恐竜映画はやっぱりイイですね!


・・・・・それでは、今日はこのへんで失礼します。












posted by タバスコ at 03:50| Comment(0) | 怪獣・恐竜映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月05日

恐竜映画、今昔。


毎日暑い日が続きますね〜(;^ω^)。

今日は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観に行こうと思ってるんですが、暑さを避けてレイトショーで観る予定なので、出発するまでの間、恐竜映画のざっくりした歴史などについて書いてみたいと思います。

ただし、あくまでもわたしの記憶で書くものなので、そこは大雑把さも含めて温かい目で読んでください。




1912年『シャーロック・ホームズ』で有名な小説家コナン・ドイル『失われた世界』という恐竜小説を世に出しました。

元々コナン・ドイルと言う人は色んなジャンルの小説を書いてるのですが、わたしは推理物は苦手で、この方の書いたSFものばかりを一時期読んでました。

地球が実は生物で、火山の奥深くを調査していたらとてつもない地球の雄叫びが・・なんて短編も読んだ気がします。



この『失われた世界』ストップモーションという特撮技術で数年がかりで作り上げたサイレント映画が、有名な『ロストワールド』(1925年)です。

ウィリス・オブライエンと言う方が特撮を担当。

この方は弟子を取らない主義の特撮マンでしたが、唯一ひとりだけ取った弟子が、その後「ダイナメーション」というストップモーションを主とした特撮技術で「特撮の神様」と呼ばれるレイ・ハリーハウゼンなんですね。

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恐竜の人形を少し動かしては一コマ、シャッターを切り、また少し動かしてはシャッターを切り・・そんな気の遠くなるような作業ですから、恐竜のシーンにはとんでもない時間がかかります。

※参考:http://meshifuroneru.seesaa.net/article/456908968.html

ウィキペディアによれば特撮シーンには7年の歳月がかかったとか・・。

YouTubeに全編上がってますので興味がある方はこちらからご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=QJaXxY3citM

今見ると「おもちゃ感」がバリバリですが、当時の人からすると多分1993年にわたしたちが『ジュラシック・パーク』を初めて観た時のような衝撃だったと思うんです。


この衝撃から8年後に公開された『キングコング』(1933年)。

この映画でもウィリス・オブライエンは数年がかりで特撮部分を撮影。

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猿が主演の映画ですが、序盤に出てくるティラノザウルスキングコングの死闘場面は今見ても迫力ですね!





1960年にはその後『ポセイドン・アドベンチャー』『タワーリング・インフェルノ』などのプロデュースで超大作パニックものブームを作ったアーウィン・アレン『失われた世界』(1925年の『ロストワールド』のリメイク)を監督しますが、これに出てくる恐竜は生きてるトカゲやワニに角やヒレを付けて、無理やり恐竜に仕立て上げたもの。

子どもの頃に洋画劇場で観た時にもなんとなくガッカリ感を感じたものですね(笑)。







その後、上記の『キングコング』(1933年)で一世を風靡した特撮マン、ウィリス・オブライエンの唯一の弟子、レイ・ハリーハウゼンの黄金時代がやってきます。

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ファンタジーものの『シンドバッドシリーズ』と並び恐竜ものの『恐竜100万年』(1966年)と『恐竜グワンジ』(1969年)の完成度の高さは驚くばかりです。



主人公たちが逃げ込んだ岩の隙間から見える恐竜たちの戦い、そう大きくないアロサウルス(?)と人間との死闘。

『グワンジ』ではカウボーイたちが恐竜を追い立てて捕まえる場面、象との恐竜の戦い、火が付いた教会の中で絶命する恐竜。



などなど・・どの恐竜シーンを切り取ってもそこには魂が宿っていて、そのち密さは到底一人っきりでやっている特撮シーンとは思えません。

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・・いや、才能と技術を持っている天才が一人っきりでやってるからこそ、一コマ一コマ動かしながら、頭の中で「スクリーンでどう見えるか」がハッキリと見えてるのかもしれないですね。



1977年には『恐竜の島』という映画が公開されました。

当時は劇場の入れ替えがなかったので、一日中劇場の中にこもってセリフを覚えるほど繰り返し観てたことを覚えてますね。



DVDを買って今でも定期的に見てる映画です。

恐竜はパペットや簡単なアニマトロニクスで作らており、ぎこちない動きがあまり怖さを感じさせません・・でも大好き。

※参考:http://meshifuroneru.seesaa.net/article/414507925.html






邦画でも恐竜が出てる映画、結構ありますよ。

あの『ゴジラ』も企画当初は『キングコング』のようにストップモーションで撮りたいと考えてたんですが、数年がかりでの撮影になることから断念・・結果着ぐるみのの撮影となったんです。

これがきっかけとなり、日本の怪獣映画は「着ぐるみ」が主流となったのですが、そんな中、1967年の映画『キングコングの逆襲』の中では着ぐるみでありながら本当によくできた恐竜「ゴロザウルス」が出てきます。

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この映画の序盤・・キングコングゴロザウルスの対決シーンは1933年版『キングコング』のティラノザウルスとコングの対決場面そっくり。

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木に乗ってる女性越しのアングルなんてそのまんまですよね。 

これは円谷英二監督が『キングコング』に敬意を表したオマージュです。

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1977年には日米合作の『極底探検船ポーラボーラ』が公開。



これは劇場公開時には未見、のちにビデオで初鑑賞だったのですが、全体的になんだか暗い感じのする作品でしたね。

恐竜の造形は良くできてたんですが、トリケラトプスが二人はいるタイプの着ぐるみだったので、なんとなく時代劇の舞台でよく見る馬の着ぐるみを思い出してしまいました。




同じく1977年には東映で『恐竜怪鳥の伝説』というホラー風味たっぷりの映画が公開されました。



公開当時、通学路に立ってる電柱と言う電柱にこの映画の立て看板が立てかけてあり、特撮バカ少年は観に行きたくてしょうがなかったんですけど、さる事情で行けず。

結局、全編をじっくり観ることができるようになったのは、ほんの数年前です。

一時期東映の公式動画で昔の映画がYouTubeにUPされており、その中のひとつにこの作品があったんですね。

人間をバリバリとかみ砕いて食べるシーンなんかは完全にホラー映画。



時期的に『幸福の黄色いハンカチ』と同じころの作品なので、映画の中で歌われる曲も時代を反映した同じ雰囲気の「フォークソング」。

そのあまりにも過激で突飛な内容に「ありえへん。」と笑いながらも昔を懐かしんで観させてもらいました。





その後、映画は『スター・ウォーズ』『エイリアン』に端を発したSF映画ブーム、ホラー映画ブームに沸いていき恐竜映画はほとんど作られなくなります。(80年代、ある殺人事件のあおりで、そのホラー映画すらもレンタルビデオ店からは排斥されたことが一時期ありました。)

『おかしなおかしな石器人』(1981年)などもありましたが、あれはコメディ映画ですしね。


ところが、みなさんご存知・・1993年に全世界を驚愕させた『ジュラシック・パーク』が公開されるやいなや恐竜ブームは一気に加速。

柳の下を狙った数々の低予算恐竜映画が作られることとなりますが、当時はまだまだCGお金のかかる特撮技術だったので、それらの低予算映画で使われた恐竜は「着ぐるみ」「パペット」「ほとんど動かない張りぼて」が一般的でした。


2000年もだいぶ過ぎた頃だと思うのですが、コンピュータのハード、ソフト両方の進歩によってCG「お金と時間、人手がかかる特撮」から「それほど凝らなければお金も時間も人手もあまりかからない安価な特撮」に代わっていくんですね。

その流れに沿うように、恐竜を表現する特撮技術は大作映画、B級映画にかかわらず、「ストップモーション」「着ぐるみ」から「CG」へ変貌をとげるわけです。



この辺の記事は過去にもいくつか書いてますので、良かったらそちらも覗いてみてください。


※参考:http://meshifuroneru.seesaa.net/article/434354075.html
     :http://meshifuroneru.seesaa.net/article/425621029.html




以上・・わたしの記憶に頼った恐竜映画のざっくりとした流れになります。

温かい目で読んでいただけましたでしょうか?



・・・・・・それでは、今日はこの辺で失礼します。






posted by タバスコ at 18:13| Comment(0) | 怪獣・恐竜映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする